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Lanka Field Checkスリランカ企業の現地確認・調査

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スリランカの工場を日本から確認する方法|オンライン・現地確認・自社出張を比較

スリランカの工場を確認する手段を、ビデオ通話・第三者による現地確認・自社出張の3つで比較します。それぞれで何が分かり、何が分からないのかを整理します。

公開日 2026-08-27

結論:3つの手段があり、確認できる範囲が違います

スリランカの工場を日本から確認する手段は、大きく3つです。 どれが優れているという話ではなく、確認できる範囲と、確認できない範囲が違います。

手段強いところ確認しにくいところ
ビデオ通話での工場ツアー費用がかからない。すぐできる。相手と直接やり取りできるカメラが向いた先しか映らない。案内されない区画は分からない
現地の第三者に確認を依頼するこちらの指定した項目を、こちらの立場で確認できる。記録が残る相手企業の協力が得られない範囲は確認できない
自社の担当者が出張する自分の目で見られる。技術的な評価ができる。関係構築になる渡航費と日数がかかる。何社も回るのは難しい

順番としては、まずビデオ通話でできるところまでやるのが合理的です。費用がかからず、そこで判断がつくこともあります。 この記事では、そのビデオ通話で何をどこまで確認できるかを具体的に説明したうえで、 限界がどこにあるかを示します。

まず無料でできること

  1. 手順 1

    その工場が相手企業のものかを確認する

    工場を見る前に確認すべきことがあります。相手が「うちの工場です」と説明している施設が、本当にその会社のものかです。

    海外調達でよくあるのは、商社・仲介業者が提携先の工場を自社工場のように紹介するケースです。 これは必ずしも悪意があるとは限らず、 グループ会社の工場であったり、長年の協力工場であったりします。 ただし、その工場に対して相手がどこまで指示できる立場なのかは、品質と納期に直結します。

    次のように聞いてみてください。

    • この工場は御社の所有ですか、それとも協力工場ですか
    • 工場の登記上の運営法人名を教えてください
    • 工場の所在地(住所)を教えてください

    法人名が出てきたら、eROCで登記を検索して、相手企業と同じ法人かどうかを確認できます。

  2. 手順 2

    工場の住所を航空写真で確認する

    住所が分かれば、地図サービスの航空写真で敷地を確認できます。見るのは次の点です。

    • 敷地と建屋の規模が、説明されている生産能力と大きく矛盾していないか
    • 工業地区にあるか、住宅地の一区画か
    • 資材置き場、トラックの出入り口、駐車スペースがあるか
    • 屋根の状態、増築の跡

    ここで違和感があれば、ビデオ通話で聞く項目に加えます。 ただし航空写真は撮影から時間が経っていることがあるため、写っていないことを根拠に判断しないでください。

  3. 手順 3

    ビデオ通話での工場ツアーを依頼する

    スマートフォンで工場内を歩きながら中継してもらう形式です。 依頼するときは、見たいものを事前に文章で送っておくことが重要です。当日その場で頼むと、準備がないという理由で流れます。

    依頼文に含めるとよい項目:

    • 建屋の外に出て、入口の看板と建物全体を映してほしい
    • 受入から出荷までの流れを、工程順に歩いて映してほしい
    • 原材料の保管場所
    • 実際に稼働している設備(止まっている設備があればその理由)
    • 検査・品質管理を行っている場所
    • 完成品の保管場所
    • 作業している人が写る範囲での様子

    日時は相手の稼働日・稼働時間帯を指定してください。休日や早朝に設定すると、 稼働状況が分からないまま終わります。

  4. 手順 4

    認証・登録の番号を照合する

    ISO認証や業界固有の認証を提示された場合は、認証番号と認証機関名を必ず控えてください。多くの認証機関は、番号から有効性を確認できる仕組みを持っています。

    輸出企業であれば、スリランカ輸出開発庁の輸出企業ディレクトリに掲載されていることがあります。

    なお、認証があることは品質を保証するものではなく、認証がないことが問題を意味するわけでもありません。確認項目のひとつとして扱ってください。

ビデオ通話で分かること、分からないこと

ビデオ通話は費用がかからず有効ですが、構造的な制約があります。相手が見せたいものしか映せないという点です。悪意の有無にかかわらず、これは必ずそうなります。

確認したいことビデオ通話で分かるか
建屋と設備が存在することおおむね分かります
工程の流れ説明を受けながら見られます
設備の種類・台数映った範囲では分かります
担当者の説明内容その場で確認できます
案内されなかった区画の状況分かりません
映っていない時間帯の稼働状況分かりません
他社製品との混在分かりにくいです
実際に働いている人の数分かりにくいです
映された工場が、その会社の工場かどうか確認できません
保管環境(温度・湿度・衛生状態)分かりにくいです

自社の担当者が出張する場合との比較

現地確認を第三者に依頼するか、自社の担当者が出張するかは、 金額だけでは決められません。比較すべき軸を整理します。

比較の軸自社の担当者が出張第三者に現地確認を依頼
渡航にかかる費用確認する社数にかかわらず、渡航のたびに発生します発生しません
日数移動日を含めると、確認そのものより往復に日数がかかります確認に必要な日程で完結します
担当者の拘束出張中、本来の業務から離れます確認項目の指定とレポートの確認が中心です
技術的な評価自社の基準で直接判断できます指定された項目の確認と記録が中心です
関係構築相手との関係づくりになります取引関係の構築にはなりません
複数社の比較社数が増えるほど負担が大きくなります複数社をまとめて確認しやすくなります

金額は御社の旅費規程や人件費によって変わるため、ここでは具体的な比較は行いません。 重要なのは、「確認だけのために担当者を1人、数日間拘束することが妥当か」という判断です。

確認の順番

費用のかからない順に進めるのが合理的です。

  1. 登記で法人を特定する(無料)
  2. 工場住所を航空写真で見る(無料)
  3. ビデオ通話で工場ツアーを依頼する(無料)
  4. 認証番号を照合する(無料)
  5. ここまでで判断がつかない項目を洗い出す
  6. その項目について、現地確認または自社出張を検討する

重要なのは5番です。「何が分からないままなのか」をリスト化してから、有料の手段を検討してください。これをやらずに現地確認を依頼すると、確認項目が曖昧なまま費用だけがかかります。

次の行動

OEM先を探している段階であればスリランカのOEMメーカーを探す方法を、発注が近い場合は発注・前払いする前に確認したいポイントをご覧ください。

ビデオ通話では確認しきれない場合

カメラに映らない範囲、案内されなかった区画、稼働の実態は、訪問して確認できます。

この工場を現地確認できるか相談する

確認したい企業がすでに決まっている方

現在は調査設計のご相談のみ受付中です。
現地調査の受付準備を進めている段階のため、現在お受けしているのは「何を確認すべきか」「現地で確認できるか」といった調査設計のご相談までです。現地調査そのものの受付開始が決まりましたら、ご希望の方にご案内します。